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流れ星のつかまえ方

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流れ星のつかまえ方
トニオは夏休みはいつも年の離れためいっ子のノエミの家に遊びに行きます。毎年トニオは星や宇宙が大好きなノエミが喜ぶようなプレゼントを持っていきます。
「今年はなにを持って行こうかな。宇宙の図巻は去年持って行ったしなぁ」
トニオはノエミが流れ星を捕まえたら何回でも願い事ができるのに、と言ったことを思い出しました。
なんとなく図鑑を買った博物館に立ち寄ると仲良しの学芸員さんが声をかけてくれました。
「トニオ!今日は珍しいお土産を仕入れたよ。これがなんと一個10ユーロ(約1300円)だ」
「これが10ユーロ!?」
トニオはとても驚きました、。そしてちょっとしたいたずらを思いつきました。
夏休みに入ってトニオはノエミの家に遊びに行きました。今夜はペルセウス座流星群が一年で一番よく見える日。ノエミと夜の散歩に出かけます。ノエミは今まで見たこともないようなたくさんの流れ星を見て大はしゃぎです。
トニオはこっそりとポケットに手を入れてノエミに話しかけます。
「いいかい、宇宙にはたくさんの小さな石があるんだ。それが地球に落っこちる時に燃えて光るのが流れ星なんだよ。でもときどき、流れ星がそのまま落ちてくることがあるんだ・・・」
トニオはタイミングを見計らってパッと飛び上がり空中で何かをつかみました。手を開くとそこには小さな小さな石がありました。
「流れ星を捕まえたよ」トニオはノエミにそっと隕石のかけらを渡しました。ノエミは図鑑で見た隕石の模様と色を覚えていたのですっかり信じてしまいトニオが流れ星を捕まえた、流れ星を捕まえた、と大騒ぎ。
トニオは本当はすぐに種明かしをするつもりでしたが、夏休みの間はこのままでもいいかな、と思いました。
27/100の作り話



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