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フォークアート「カエルのベーシスト」
美味しい石
昔の中国のお話です。
張三(チョウサン)という人が料理屋さんを開こうと考えました。美味しいスープを作ろうと思って、近所で評判の料理屋さんにスープの作り方を聞きに行きました。
評判の料理屋さんはスープ作りの秘密を教えるなんて冗談じゃないと思いました。そこでちょっとしたイジワルをしました。
「この石がスープの秘密なんだ。この石をスープに入れて一煮立ちさせると極上のスープの出来上がりって寸法さ。誰にも絶対秘密だよ」
その石は蓋の重しに使うただの丸い石でしたが、張三は喜んで持って帰りました。
張三はさっそく石を使ったスープを作りました。しかしあまり美味しくありません。
「おかしいな。他の材料が悪いのかな?」
長い月日をかけて材料を吟味してスープを作り直しましたがあまり美味しくありません。
「作り方が悪いのかなぁ」
また長い月日をかけてスープ作りを勉強して作り直しました。そしてとても美味しいスープが出来あがりました。
張三は石がただの石であることにとっくに気が付いていましたが、怒ったり仕返しに行ったりはしませんでした。これまではスープ作りの材料探し、勉強で忙しかったからです。これからもお店を開くのでそんな暇はありません。
張三のお店はとても繁盛しました。あるお客さんが張三に聞きました。
「どうやったらこんなに美味しいスープが作れるようになるんだい?」張三は答えました。
「材料は石ころでもなんでもいいからとにかくスープ作りを始めることさ」
何かを始めるきっかけなんてなんでもいい。成功するにはきっかけよりも本人の努力が何よりも大事だと言う作り話です。
8/100の作り話



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