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マジックの本質

マジックの本質
先日、ある方の披露宴でマジックを見てもらってきました。
親族や友人というわけではなく、以前僕のマジックを見てくれたカップルが結婚することになり「披露宴でマジックをしていただきたい」とのお話でした。
以前その二人に見ていただいたマジックは手元で見せるカードマジックで、その時にプレゼントしたカードは今でも大事にしている、と聞きました。
素晴らしいマジシャンはたくさんいるし、親戚、友人にも余興ができる方はいるだろうに、なぜ知人とも言えない僕に頼んでくれたのか。少し不思議でした。
当日、僕のマジックの直前に新婦の妹さんが歌を披露しました。緊張のせいか、忘れ物をしていたり、歌の入りがうまくいかなかったり。でもとても心のこもった、お姉さんのことが大好きなんだなとわかる素晴らしい歌でした。聞いている自分が感動してしまうくらい。
もうこの後どんなマジックをしてもダメなのでは、と一瞬思いました。どんなことをしても部外者の自分が妹さん以上に心を響かせることはできないんじゃないか。
僕を人生の大切な日に呼んでくれた二人のために15分ほど、いくつかマジックを演じてきました。自分でいうのもなんですが、どれも不思議なマジックばかりです。
後日、新郎新婦さんからメールをいただきました。「あなたに披露宴でマジックをしてもらうという私たちの夢が叶いました。いただいたハートのフォークは大切にします」
他にも不思議なマジック、難しいマジック、派手なマジックはしたのに一番喜ばれたのは、大切な人のことを考えて小さなフォークを握るとハートの形に変わるマジック。
最近マジックの本質って何だろう、と時々考えます。意外性、不可能性、芸術性・・・?
これがマジックの本質です、とは多分一生言えないだろうけど、この日はほんの少しだけ本質に触れた気がしました