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フォークアート「カニ」
蛇と龍
ある村に龍が現れお告げをしました。
「次の年、この村は日照りに襲われる」
お告げを聞いた村人は一年をかけて水を蓄えました。次の年、お告げ通りその村は長い日照りになりました。しかし備えのおかげでことなきを得た村人たちは祈りを捧げました。
「龍神様、ありがとうございます。お告げのおかげで無事に一年を過ごせました」
さらに次の年、その村に蛇が現れお告げをしました。
「次の年、この村は日照りに襲われる」
お告げを聞いた村人は怒って蛇を追い払いました。
「なんでことを言うんだ、このいやしい蛇め」
次の年お告げ通りその村は長い日照りになりました。日照りに苦しめられた村人たちはうらみごとを言いました。
「この一年苦しいことばかりだ。全部あの蛇のせいだ」
同じことをお告げした蛇と龍。どうして信じてもらえることと疎まれる事の間には何があるのでしょうか。
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